就労移行支援とB型の違いは?今の希望に合うサービスを考える5つの質問

就労移行支援と就労継続支援B型の大きな違いは、支援の中心となる目的です。

就労移行支援は、一般企業などへの就職を目指し、就職に必要な訓練や求職活動の支援を受けるサービスです。B型は、雇用契約を結ばず、作業や生産活動の機会を通じて知識・能力の向上や維持を目指すサービスです。

どちらかが上という関係ではありません。現在の体調、生活、就職への希望、必要な支援を整理し、自分に合う選択肢を相談することが大切です。

就労移行支援とB型の目的を比べる

厚生労働省は、就労移行支援について、一般企業への就職が見込まれる方に対し、一定期間、就労に必要な訓練を行うサービスと説明しています。

訓練だけでなく、職場体験、求職活動、適性に合う職場の開拓、就職後の相談なども支援内容に含まれます。

B型は、一般企業での雇用や、雇用契約に基づく就労が難しい方に対し、就労や生産活動の機会を提供するサービスです。作業を経験しながら、必要な知識や能力の向上・維持を目指します。

出典:厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況」「障害福祉サービスの内容」。mhlw.go.jp

比較する点

就労移行支援

就労継続支援B型

支援の中心

一般就労へ向けた準備と就職活動

作業・生産活動の機会と能力の向上や維持

主な活動

訓練、職場体験、求職活動、職場探しなど

事業所での作業、生産活動、必要な訓練など

一般就労との関係

就職を具体的な目標として進める

作業経験を重ねながら本人に合う次の段階を考える

利用期間

標準利用期間は2年間

本人の状況を踏まえて自治体が支給決定する

就労移行支援の標準利用期間を超える利用については、市区町村が個々の状況を踏まえて判断します。最初から一律に延長できるものではありません。

出典:厚生労働省「就労移行支援事業、就労継続支援事業における留意事項について」。mhlw.go.jp

作業があるかだけで判断しない

就労移行支援でも、生産活動や職場体験を行う場合があります。一方、B型でも、通所や作業を通じて働くために必要な力を身につける支援があります。

そのため、「パソコン作業があるからB型」「就職したいから必ず就労移行支援」と、活動名だけで決めることはできません。

同じ動画編集でも、目的によって内容が変わります。

例えば、就職に向けてポートフォリオを準備し、求人応募や面接と並行して学ぶ場合があります。別の例として、B型で体調を確認しながら短い動画の字幕入れに取り組み、作業の経験を重ねる場合も考えられます。

これらは説明のための例です。実際の活動や支援範囲は事業所ごとに異なります。

見学では、次のように質問してみましょう。

  • 作業や訓練は、どのような目標につながっていますか
  • 一般就労を希望した場合、どのような相談ができますか
  • 就職活動や求人探しについて、どこまで支援がありますか
  • 作業の負担や通所ペースは、どのように相談しますか
  • 希望が変わった場合、計画を見直せますか

今の希望を整理する5つの質問

サービス名を選ぶ前に、現在の希望を言葉にしてみましょう。

1.一般就労を始めたい時期は決まっているか

「できるだけ早く求人へ応募したい」のか、「時期は決めず、まず外へ通う経験を積みたい」のかで、相談の方向が変わります。

2.就職活動の支援が必要か

履歴書の作成、面接練習、求人探し、職場体験など、具体的に助けてほしいことを整理します。

3.作業経験を持つことを優先したいか

例えば、「まずパソコンを使う作業を経験したい」「決まった時間に通うところから始めたい」など、現在の優先順位を考えます。

4.通所や体調について、どんな不安があるか

利用日数や時間だけでなく、移動、休憩、人との関わり、作業後の疲れなども相談材料になります。

5.どんな環境なら取り組みやすいか

静かな場所、質問しやすい方法、作業手順の示し方など、必要な環境を伝えてみましょう。

すべてに答えを出す必要はありません。「就職したい気持ちはあるが、時期を決められない」といった迷いも大切な情報です。

利用できるサービスは自治体などと相談する

希望だけでサービスの利用可否が決まるわけではありません。対象要件や必要な手続きは、本人の状況によって異なります。

また、2025年10月以降、B型を新たに利用する場合は、原則として申請前に就労選択支援を利用する仕組みが始まっています。就労選択支援は、本人の希望や適性などを整理し、よりよい働き方や就労先の選択を支えるサービスです。対象となる手順や例外を含め、住んでいる市区町村や相談支援事業所へ確認してください。

出典:厚生労働省「就労選択支援について」。mhlw.go.jp

相談するときは、例えば次のように伝えられます。

「一般就労にも関心がありますが、まず作業を続けられるか確かめたいです。就労移行支援とB型のどちらを検討できるか、必要な手続きも含めて相談したいです」

サービスを一人で決め切ってから窓口へ行く必要はありません。

のあのはこの作業環境を見て考える

のあのはこは、神奈川県相模原市南区にある、町田駅から徒歩6分のB型事業所です。

カフェ業務のほか、動画編集・SNS更新・3DCG・AI活用などのクリエイティブ作業を案内しています。作業内容は、本人の体調や希望をもとにスタッフと相談しながら決めます。

出典:のあのはこ「作業と支援」「利用案内」。noanohako.co.jp

B型が現在の希望に合うか迷っている場合も、「一般就労に関心がある」「まず作業を経験したい」など、今の考えを添えてご相談ください。

実際の設備や作業を確認したい方は、ご本人、ご家族、相談支援員の方から見学・体験についてお問い合わせいただけます。

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